町家が良い

  • 2010.06.16 Wednesday
  • 00:05
 先週、立て続けにご来店いただいたお客様と町家の話をする機会が3度もありました。

 お一人目は大阪在住でご主人と木造家屋に2人暮らしのアラフォーの奥様。家を木造のまま改装するべきか、処分してマンション暮らしを始めるか悩んでいると言われます。この店を修繕するのにどのくらいの費用がかかったのか?住み心地はいかがですか?色々質問されました。
昔ながらの手法での改修に新しい家が一軒余裕で建つ位かかった事、壊さないで大切に使いたいと思っていること、そうすることが建築技術を引き継ぎ、文化を引き継ぎ、暮らしを引き継ぐ事だと思っていることを私の言葉でお伝えしました。
外は暑くても、中はヒンヤリしていて、何か良い香りがすると言われます。毎日居る私にはよくわからないのですが、畳の匂いか柿渋の匂いかでしょうか?
またお墓参りの時に寄りたいと言って帰られました。いつでも遊びに来てくださいとお見送りしました。
そして、木造建築を見直してもらえて良かったなぁと心の中で町家と握手です。

 お二人目は東京からのアラサーのご婦人。東山在住のエッセイストが町家暮らしを書いているのを読んですごく興味を持ちましたとのこと。坪庭を見たり、二階に上がられて町家を堪能されていました。そして町家を維持してくださってありがとうといわれるのです。町家が良い、古い物を大切にと言うだけでは駄目で、町家を維持しているお店なりをたずねて良さを共感し、利用することで私も町家の保存に少しでも協力したいと言ってくださいました。お友達にも良さを伝えていきたいとも。
ほんとに単に古いから良いというのではなくて、今も暮らしがあってこそ町家が良いといえるだなと教えていただきました。

3人目は神奈川県から来た就学旅行生たち。入ってきていきなり、「すごい素敵なお庭!!夢にみたような気がする!あそこに住みたい」ですって。庭に住みたいと言う人は始めてです。二階からもお庭をみてやっぱり素敵だと。どのあたりが??緑と灯篭かな?わからないけどこのお庭見て京都が好きになった。京都に住みたーい。
それなら、京都の大学においで、いつでも遊びにいらっしゃい。
はい!私、勉強して京都に帰ってきます!!と元気に清水寺にむかって出発していきました。

町家の力はすごいと改めて感じました。維持は大変ですが遣り甲斐があるってもんです。



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